今借りている家に3台エアコンが設置されていました。2台はあまりにも古いので大家さんに撤去してもらいました。配管を室外に出た部分で切ったのですが,銅管を保護する目的と思われるワイヤの巻きつけがあり,簡単に切れませんでした。昔の機械は長持ちするように作ってある気がします。
残した1台は型式AS255PDC,富士通1996年製Sylphide(シルフィード)です。このシリーズにもいくつかのバージョンがあるのですが,感じとしては基盤を外し,下の方から外していくと最後にドレンパンに乗ったファンとモーターが降りてきます。
ファンを外してメンテナンスできるように設計されている富士通エアコンの設計思想はここから始まっています。
洗って良かったです。送風口やファン,そして熱交換器も比較的きれいだったのですが,何しろ化粧板が油まみれでした。正面を拭いてあったので気がつかなかったんです。そして,壁の塗り直しの時の残骸が多数フィルター上に残っていました。京壁です。
2枚の細いルーバーと,もう一枚最下段に取り付けれれている断面形状がおむすび型のルーバーがあり,この3枚目の造りがちょっと面倒です。モーターが外しにくいし,ばね細工の復元が難しい。写真を撮っておくと良いです。
ルーバーモーターの配線はドレンの隙間をくぐっているので外せません。モーターのみ外します。でもこうして濡らせないものをすっかり外せれば,気持ちよく洗えます。
天気が良かったので,熱交換器を洗う間に良く天日乾燥できました。ああさっぱりした。
さて,先日のお客様のご依頼で,浴室換気扇を交換することになっていました。午前中入荷したとのことで,三星ホームサービスの三星さんに取り付け工事をお願いしました。
通常下見してから注文・発注・取り付け工事となりますが,採寸しておいたので1回で決めます。枠サイズが170ミリ,ダクトパイプ径が100ミリ,スイッチはタイマー付きですが電源は通常のAC。交換可能な機種が複数ヒットします。その中で今回選んだのは,
もっと安いのがあるのですが,金属製で低騒音,省エネタイプということで人気のこの機種に決定。
浴室はいい場所に点検口がありました。ちょうど配線の通り道に入れます。古い方を外してみると,Fケーブル配線ではなく,換気扇内部から出た3本のより線がつながっていました。壁スイッチからはFケーブルが出ているのですが,手の届かない場所で換気扇からのより線と接続されているわけです。
今度の三菱換気扇は,Fケーブルを差し込む設計です。
僕がやったらここで立ち往生でした。そこはさすがベテラン。三星さんはFケーブルを15センチほど切ってきて,圧着端子で接続します。アースラインにはリングを圧着。これでしっかり配線できる状況になりました。
新しい換気扇本体を差し込み,ダクトをアルミテープで接続。末端をFケーブルに加工した配線を天井側から入れ,端子にグイッと差し込めば出来上がりです。アースもねじで留めて万全。
今までの換気扇に比べて頑丈そうでしょう? 浴室換気は重要ですので,ちょっと高くても良い作りのものを選んだほうがお得だと思います。
だいたい1時間で交換工事終了。
三星さんには,我が家のエアコン取り付け工事もお願いしていました。またまた富士通AS-A28W。断熱材が入っていない木造南向き8畳で使うので,余裕のある能力を選びました。午前中洗ったシルフィードの隣の部屋に取り付けます。
今度こそ,僕の目指す取り付け方法です。
室内は京壁ですので,金属据え付け板の前に9ミリ厚の合板を貼ってもらいます。今回は右下貫通ですので,合板は据え付け板に合わせて右下角を回し引きでキレイにカット。
これで,壁を濡らさずにガンガン洗える状態になったと思います。側面からみると,エアコン室内機はちょっと浮いていますが気にならない程度だと思います。富士通の場合,化粧板がフルカバーなので,この程度の余裕は外すときに有効です。壁を傷つけずにすみます。
というわけで左右からの撮影。
母屋に取り付けた2.2キロのエアコンには,リモコンホルダーが付いてきたのですが,28Wにはありません。なぜだろう。
ともあれ2.8キロでも平均500Wで使えるのはありがたいです。このエアコンと隣の部屋のシルフィードを2台回せば,16坪程度の離れは全部冷やせるかも。
メールでご注文がありました。比較的ご近所の本郷町A様。半日オーダーメイドで浴室と時間があれば洗面台のシンク部分をとのこと。
お名前を覚えていたので過去の記録を調べると,2007年10月にやはり半日OMで浴室とレンジフードのご注文でした。そのころ当店は常識破りの8時!から12時という設定でした。それでも浴室の水あかがひどくて,レンジフードは表面だけしかできなかった覚えがあります。
4年ぶりのご注文。先回のこともあるので,再び当店にご指名をありがたく感じております。今回のご注文は浴室に時間がかかることを十分ご理解の上,内容を選んでくださったのが分かります。
見せていただくと,そうそう,こういう真っ白のカランで,エプロン方式なのに前面が外れない浴槽だったなーと思いだします。浴室・脱衣所のものはすべて袋に入れて別室に退避させてありました。準備をありがとうございます。
いきなり2人で浴室に入れないので,弟は洗面台から入ります。僕の方はドアや外したパーツ,カランなどに洗剤を塗っておきます。
床は表面的には石鹸カス,入り口付近はフィルム状にスケールができています。この感じはバース君にお願いします。バース君で2段攻撃です。
左は手前まで石鹸カスを落とした状態,右はその下の水あかやスケールを落とした状態。水の乗り方が違います。
下はAさんに大変喜ばれた洗面台。「全然違う!」と感激の声でこちらもうれしくなります。ホーローの洗面台は陶器よりデリケートですね。
ドアはブロンズサッシでした。下部は何とかなりましたが,枠の白いのが取りきれませんでした。あと何回か洗剤で処理すれば消えるかなあ。
鏡もかなり白いのですが,裏側の腐食がないのでよみがえります。先回ダイヤパッドでしたので,ダイヤで磨きます。サンダーが通ると白い液が垂れるほどです。4回ぐらいやり直して何とか収まりました。
換気扇は壊れているとのことでした。外してみようと思ったのですが,プラスチックピンではめているので,見合わせました。後日交換工事を手配することになりました。
窓があり開いているのですが,浴室の内開き窓タイプでそれほど換気量がありません。全体のカビの量から作った漂白剤を塗っている途中で苦しくなってきました。天井に塗り込む必要があり,塗布に時間がかるのです。換気が悪い・時間がかかるは漂白剤を扱うときには都合が悪いですね。本格的な防毒マスクが必要かも。
ですが研磨剤でも落ちなかった浴槽ヘリの黒い汚れも,漂白が終わったら跡方もなくなっていました。壁面もキレイになりました。
何とか半日オーダーメイド完了!Aさんにもご満足いただき撤収。再びのご用命ありがとうございました。
東貝沢町のA株式会社からエアコンクリーニングのご依頼をいただきました。3台とのことです。一般的な壁掛け型ですか?とお聞きすると,量販店で一番安いのを付けてもらっているとのことです。平日の営業時間中に作業してもらって構わないとのこと。
お電話をいただいたのが月曜日の夕方で,当店の営業時間中でしたが,私どもは花見会ということですでに飲食店に入っていました。住所や電話番号はきちんと聞き取れましたが,会社名は全然違ってメモされていました。後で住所検索して正式な会社名に修正しました。電話の聞きとりは苦手な方です。
今朝伺ってみると,壁紙や床が新しくて気持ちの良い事務所でした。リフォームされたんだそうです。衝立がなく,全体が見渡せて,余分な書類などが一切ない整理整頓されたたたずまい。
さて,お聞きしていた通りエアコンはスタンダードタイプ。1台目が三菱霧ヶ峰2005年製,後の2台が東芝製。場所的に三菱から始めます。
製造年からすると7年使っていらっしゃるわけですが,フィルター管理が良いのか汚れた感じがしません。送風カーブも拭いた跡があります。
これだけ管理されているエアコンだと,ファンを抜けばほぼ完ぺきなクリーニングになります。霧ヶ峰はいいです。分解することを考えて設計されています。一つ注文があるとしたら,ルーバーのモーターはやはり基盤側にお願いしますということです。ばらばらの細い配線をテープ張りでドレンパン左側へ。不経済です。それから(^^ゞ,Fケーブルの外し方が難しいです。各社共通の方式にしてください。
2台目の東芝。右下側に液晶テレビが壁掛けされています。エアコン直下は流し台で,足元はガス台の位置になっています。ガス台ステンレスには大きな凹みがあり,僕が足をかければ陥没間違いなし。
液晶テレビは綿シーツを掛け,さらにマスカで養生。弟がちょうどガス台のサイズの木製パレットを現場で発見。使ってもいいということになり置いて使います。
こちらも汚れは軽微で,主にファン奥の汚れが気になる程度。
2台目くらいになると,事務所の方から声がかかるようになります。「そんなに分解するんかい?」。「そうですね・・・・。東芝の場合はドレンパンが外れません,東芝・ダイキン以外はこちらの三菱みたいにドレンパンが外れます・・・」なんて話しながら作業します。
ひどく汚れた東芝・ダイキンの場合,「壁掛けオーバーホール(室内機を外さないけれども熱交換器以外のパーツを外すクリーニング方法)」でなければ改善が難しいと思えるのですが,これだけ管理が良いとファンを外せばほとんどOK城北です。
お昼休憩をいただいたので,近くを散策。面白い賃貸物件を見ました。あの和風建物はアパートなんだと思ったらなんと市営住宅。京都の長屋みたいというのは大げさか。それ以外にも長屋と銘打ったデザイン賃貸物件も見ました。人に対して住居が多すぎるそうですが,せっかく住むのなら,ちょっとこだわりがある家の方が人気が出るでしょう。
午後にもう一台の東芝製。
こちらは2台目と比較するとファン奥に比べて熱交換器の方が汚れている気がしました。お客様はリンス後も水を持ってきたのを見て「まだ洗うの?」。そうです。洗剤を打ち,リンスして,すすぎます。女性が髪を洗うイメージです。僕が髪を洗うときはリンスを使っていませんが何か?
お客様が話しておられました。ほぼ1年中回している感じだから,エコだとかあまり気にしない。壊れたら替えるつもりなので,チラシで冷暖房ができる一番安いエアコンをつけてもらう。
そうですね。このごろは新しいものほど省エネです。そしてメンテナンスのことを考えると一番安いエアコンがオススメです。もしそれが富士通なら最高です。
A株式会社様,営業中の作業をお許しくださり,ありがとうございました。
石原町のS様からエアコンクリーニング1台のご注文。実は去年からエアコンクリーニングを希望されていたそうですが,当店のスケジュールをご覧になってやめていたのだとか。恐れ入ります。
今はエアコンクリーニングには良い季節です。暑くなる前だと,エアコン内部が乾いていますので作業しやすいです。自分も汗をかかずに洗えます。
今回は,残念ながらクリーニング後にファンモーターから「サーッ」という感じの音がするようになりました。ベアリング部分に水が入ってことが原因の,ボール摩擦音ではないかと思います。様子を見ていただくことになっていますが,モーター交換が必要になるかもしれません。
今回の対象機種はシャープAY-P22NC 2003年製です。プラズマクラスター機能が付いています。構造的には分かりやすかったと思います。
汚れているでしょう?とおっしゃっていたエアコンの内部パーツはこんな感じ。
熱交換器はそれほどでもなく,主にファンから汚れが始まっています。熱交換器は一枚ものだし,ファンが抜ければ隅々まできれいにできます。
ですが,この機種の場合,ファンの防水壁が4個のビスで固定されているのですが,上部の1本が熱交換器配管の向こうにありドライバが入りません。そこでやむなくモーターはつけたまま洗いました。水が入らないように気をつけたつもりでしたが・・・
さて今回勉強したこと。
前基盤が4本ほどのビスで固定されているのですが,配線の陰に隠れているのが1個。これって隠していますよね?
もう一つは,熱交換器の右側について。今回の熱交換器は,左側の支えを外すとダラッと左に下がってしまうほどでした。1枚ものなので,他の支えが全くなくなるんですね。たぶんその時に,右側の位置合わせから外れたのだと思います。
組み立てていくと,最後の化粧板がどうしても収まりません。あれこれ原因を探していくと,問題は一番奥にありました。熱交換器がこの突起から外れて手前に膨らんでいました。熱交換器の左右の傾きや上下のずれは分かりやすいのですが,奥行き方向の位置のずれというのは分かりにくいです。
ファンを外す場合,熱交換器の左側はきちんと戻るのを確認しますが,右側も位置確認が必要だと学習しました。
さて,エアコン自体はきれいになり,機能確認もできましたが,モーター音は気になります。1週間ほどしたら連絡を差し上げて,必要であれば修理を手配することになりました。期待がかかっていたので残念だし,Sさんには申し訳ないです。
後日追記
シャープに修理依頼したところ,前橋のサービスセンターが対応してくれました。僕の見立てではモーター内部のベアリング異常だったのですが,担当者の方は,「モーターにはベアリングが入っていない」とおっしゃいます。
僕が修理受け付けに「ベアリング異常」と伝えていたので,モーターの反対側にある軸受けベアリングを持って修理に来たんだそうです。必要なのはモーター交換だったので,もう一度交換部品を持参して修理することとなり,二度手間になってしまいました。
調べてみると,モーターの種類や大きさにもよるのですが,モーターの回転軸を支えているのはボールを組み込んだベアリングではなく,オイルレスメタルを使ったリングなんですね。
さて,修理費内訳は次の通りでした。パーツ代(モーター)が約6,000円,技術料約11,000円,出張費約2,000円。モーター交換には熱交換器を浮かす必要があるのでメーカー修理を手配しましたが,自分で出来そうならパーツ代だけになります。(サービスセンターまでパーツを取りに行く場合)。
水にぬれても問題ない場合もありますが,外せないモーターを濡らさないように今後気をつけます。それから,モーター内部にベアリングが仕込まれていない場合もあることを勉強しました。
今住んでいる貸家のリフォームをお願いした大工さんから,20坪の貸家のクリーニングをお願いしたいというお話をいただきました。自分が建てた家なんだそうです。それが最初で,大家さんにはたくさんアパートの建築を依頼され,大得意様だそうです。
壁や床が新しくなっていて,主に頼みたいのはお風呂とトイレと窓というお話。
見せていただくと,2件分のメゾネット。2階建が2件つながった建築です。間取り的には3LDKでしょうか。床は我が家にも貼ってもらったダイヤモンドフロア,壁は塗装済みです。キッチンは流し台・換気扇とも汚れは取れているので,確かに浴室・トイレ・窓とキレイになれば貸しだせそうです。
だけど,2階にアルミフレームのベランダもあるし,出窓もあるし,1階は柵のついた窓が複数あるし・・・予算的にかなりタイトな内容です。
弟が掃除機がけから窓を担当することになり作業開始。
僕は気になる玄関引き戸にべたっと張り付いた粘着テープ剥がし,床の両面テープ剥がしから始めます。そんなことをしている場合でない・・・・。浴室ドア。うまくいきませんでした。本物のガラスを使った折れ戸。外すとずっしり重いです。そしてブロンズサッシ(泣けます 特に外側下部に石のように硬く,平面状に成長した水あか。初めての業者のクリーニングのようです。お見せできる仕上がりにならず写真なし。
浴槽はステンレス。なぜか内側全体が真っ白。爪で削れるので石鹸カス。しかし石鹸カスを剥がした後にさらに真っ白な水あか。3段階でやっと水がはじけるステンレス表が出現。スポンジペーパー+ベストベットでなければ時間が足らないほどでした。
トイレは既存便座をシャワー便座に交換予定とのこと。外して洗剤を塗っているころ設備やさん到着。とりあえず陶器のうわべりと配管だけ洗って便座をつけてもらいます。
トイレはブルーレットとか洗浄ポットを置いて使っていました。僕は,この洗浄剤をおススメできません。これがあると自動的にきれいになる気がするのでしょうか。トイレの汚れがひどいケースが多いです。タンク内やタンクの外側にまで筋が付いていることもあり,この家では床まで青くなっていました。
やはり洗剤やブラシを使って定期的にお手入れしてあげないと,トイレのキレイは持ちません。
たくさんあった窓とレールの写真がありませんが,僕が洗面台ボウルも磨いて5時ごろ同時に終了。うーん予算的に時間がかかりすぎです。朝満開になりつつある桜を見ながら,次の日が雨だから花見をしようかと言っていたのですが,そんな余裕はありませんでした。
ああいうブロンズサッシの硬い水あか,そして乾くと出てくる水あか・・・今後の課題です。
伊勢崎市韮塚町のS様より,エアコンクリーニングのご依頼が入りました。「去年もしてもらったんだけど・・・」とおっしゃるのですが,電話番号が登録されていません。
当店へのお電話は僕の携帯に転送されます。一度ご注文いただいたお客様の電話番号には,名前だけでなく,メニューとおおまかな住所を登録しておくので,もう一度お電話いただいた時に思いだしやすくなっています。
それでも思いだせました。確か2世帯住宅で,2階の若ご夫婦のご注文だった。1階に住むご両親にもご挨拶してあったっけ。
一応住所をいただいて,後で確認。やはりそうでした。エアコンハイシーズンに3台のご注文。日程が組めなくて1台を先行クリーニング,後日2台という内容のお宅でした。今回のお電話は,お父様がご自宅の電話を使っておられたので未登録番号になったというわけです。
1,2月とたくさんエアコンを洗いましたが,一般家庭は今日が初めてです。対面したのは三菱霧ヶ峰 MSZ-Z50LS-Wです。お掃除とかいう表示があるので心配になりましたが,「フィルターを掃除してください」という警告ランプだそうです。年式は2003年。プラズマ空気清浄機能,フィルター以外にもカセット式の吸着材が入っています。正面には左右2個のセンサーが付いていて,効率的な風を設定するようになっています。ムーブアイの前世代といった感じです。
複雑でしたがそこは霧ヶ峰。分かりやすい設計です。正面基盤とドレンパン両側への配線で,もさもさの配線量。コネクタを10個以上外します。正面基盤の分のコネクタはつなげたままでも良かったかも。まあ三菱電機の場合,右側基盤が簡単にスライドしてくるので,奥までコネクタを外しやすいと言えば外しやすいです。
ファンまで外して高圧洗浄。室内機は一度据え付け板から外して,裏側にマスカを垂らします。
下の段の画像で,送風カーブがお手入れされているのが分かると思います。この機種はルーバーを外しやすく設計されていて,手が入るようになるんです。お電話を下さったSさんはまめな方で,こんなところまでお掃除されているんですね。フィルターはホコリがほとんどついていませんでした。
10年使われているエアコンとしてはきれいです。
この分解組立てまでで約2時間。奥様から冷たいものをいただきます。昨日今日と20度を超えて暖かいです。窓を開け放して作業がちょうどよい感じです。
2台目は20年選手でした。日立CRS-20ED 1994年製。
このぐらいになるとプラスチックの柔軟性が失われています。化粧板を外すのもかなり怖いです。
モーターの両側に爪で固定するパーツがありました。右側が外れません。左端の熱交換器の固定もこのパーツ。これも試してみましたが,壊れたら取り返しがつかないのでやめました。
こんなにシンプル設計なのに,ファンもモーターもついたまま洗うことになりました。
それでも,Sさんは友達に紹介したいということで携帯カメラで写真を撮っておられました。エアコンクリーニングでそんなにキレイになるの?という方が多いそうで,全部分解して洗う様子を見せるのだそうです。宣伝ありがとうございます。
今回のエアコンクリーニングに当たって,1台目は大型液晶テレビが隣室に移動してあり,2台目はベッドを2個移動して作業しやすいように準備してありました。お気遣いありがとうございます。奥様も,庭から部屋にはいれるように洗濯ものを大移動。
お庭の白木蓮が散り始めていました。春らしい香りが漂っています。作業優先のお気遣いを感じる,たのしいエアコンクリーニングでした。S様,ありがとうございました。
母屋の方は流し台を交換しましたが,離れはまあ今ある物を使いましょうと思っていました。
ですが,流し台の下の箱が濡れていることに気が付きました。どこから漏れているか調べてみると,排水口の付け根?(ステンレスシンクに排水溝部品がはめ込んである部分)です。蛇腹の取り付け部分だと交換可能ですが,修理が難しい場所。それで流し台下の収納がぐずぐずになっていたんですね。年式的なもので,まあ仕方ないかと思っていたんです。
大家さんに事情を説明すると,母屋をやってもらった大工さんに頼んで,交換してください。費用は出しますと言ってくださいました。
早速発注。流し台の幅,奥行き,シンクの位置などを聞かれます。流し台の幅1200ミリで,右に600ミリのガス台。全体で1800ミリ幅になります。奥行きは一般的な550ミリ,シンクは左端です。47,000円と消費税で入れられると連絡がありました。
心配だったのは流し台の袴の部分です。既存の奥行きが480ミリです。フロア材を貼りたしているので,奥行きが違うと隙間ができるか,入りません。
さて,新しいものが届く前に,周りを整えておきたいです。傷んで汚れたステンレスは剥がします。母屋でも貼ったキッチンパネルを貼ることにしました。ガス台のむこう側は,せっかくなので巾木までパネルを貼ろうと,壁を一部分剥がします。塗り壁ですので均一に剥がしていくのが大変でした。
ビバホームに行って,3尺×8尺のパネルを買い,パネルソーでカットしてもらって買ってきます。まず,パネル貼り,そしてコーキング。
注文から10日ほどたって流し台は直送で送られてきました。賃貸の空室でときどき見かける「マイセット」という流し台でした。マークが山田電機に似ているような気がします。母屋のはタカラでしたから,ちょっと安っぽいのかなと思いましたが,これが意外なほどに高級感があります。
扉や引き出しの取っ手がアルミ製のしっかりしたものだということ,そして内部壁面がダークグレーで,底面のステンレスへの写り込みがかっこいいのです。
気になっていた袴の大きさもぴったり。スポッとはまりました。
流し台を入れてから水道栓交換工事です。これが意外に難儀。冷水の方の水道栓を外すと根元に両側メスの延長管が付いてきました。
同じものを買ってきてはめてみましたが,温水の方に比べて奥行きが足りません。持ち出しソケットも使うことにしました。まず延長管にソケットをしっかりはめ込みます。さらにソケットのメス側を奥にして配管に接続します。シールテープが使えないのでヘルメシールを塗りました。ソケットを使ったので六角でトルクを掛けられます。
しばらく乾燥時間をおいて通水。そして混合栓取り付けです。母屋でも使ったKAKUDAI製。自在クランク?とかで取り付けが簡単です。ガスの元栓は油汚れだけでなくメッキもはがれてイマイチですが,他がないので仕方ありません。
流し台,パネル,混合栓などの材料代で約6.7万円。廃棄や工事を自分でやれば意外と安く仕上がります。大家さんが7万円出してくださいました。ありがとうございます。
出窓にキレイな棚ができればさらにいいのですが,まあとりあえず完了です。
当店はこの4月,なぜか日程が埋まりません。まあ,正月明けからダッシュで仕事が続き,しかも引っ越しが重なって忙しかったので,少し休みをいただくのも良いかと思います。引っ越しに関連した作業はまだいくらでもあるし。
というわけで,3月末に1週間後のご注文をいただき,昨日行って参りました。マンションのオーナー様からで,退去後自分でお掃除したけれども,ここだけはプロにお願いしたいという内容です。榛東村I様。母方の実家のすぐそばです。というか,僕の故郷は榛東村なのです。
外観は,モダンな高級マンションです。興味深かったのは階段に設置されたフラッシュドアで,階段の始まりと終わりにあります。鳥害対策なんだそうです。今回のお部屋は3階でしたので,野外階段の2階までの階段を上ると,まずドアを開けて階段に入り,3階フロアに入るところにもう一枚あります。4階に行く場合はさらに2枚ということです。
その効果か,階段がキレイで非常によく管理されている雰囲気があります。この「良く管理されている」という印象は大事で,入居者の質を左右すると思います。
話がそれました。
見せていただくと,うーん。なかなか手強いです。レンジフードは「アルカリで洗ったな」。ガスレンジはステンレスパーツなのですが,素材が傷んでいるかも。浴室は「これは時間がかかりそう」。
キッチン収納棚はすでにキレイになっています。室内全体がきちんとお手入れされています。オーナーがご自身でお掃除されたんだそうです。良く頑張りましたね。
とにかく取り掛かります。今回もキッチンには中性増粘を使いました。パーツやレンジフード内に塗って時間を置きます。アルミのフィルターはすでに焼けているので,苛性ソーダを使います。使用量を少なくして少しずつ溶かしますが,油が硬く,最後は竹ぐしケレンという地味な作業。外せるフードのパーツはエコソフィで。
油というのは,まず樹脂化,その後炭化するような気がします。炭化すると厄介です。洗剤が浸透せず,剥がすのに力を必要とします。素材の塗装が弱いとどうにもなりません。今回はクリナップ製品で,塗装が丈夫で何とか落とせました。もう一つの問題は,その前のクリーニングの取り残しです。洗剤に当たって,しかし取り切れなかったものは,一度もクリーニングされていない汚れとは違います。落としにいと思います。
魚焼きは網が再生不能に思えたので後回し。オーナーに確認すると,「それはいいですよ」とのこと。話の分かる方で良かったです。数百円の網に1時間もかけるのは,費用対効果の観点からおススメできません。
作業途中に見に来られたIさんが,シンク周りの白いモヤモヤのことを尋ねてこられました。がんばってお掃除したのに,シンクのヘリに白いモヤモヤが出てがっかりされるとのこと。高度なお悩みですね。エンボス加工のステンレス天板は,業者でもてこずる場合があります。
コゲ取りスポン(ジガリガリ君)とトレピカのことをご紹介しました。
さて,浴室は主に床の汚れが気になっていらっしゃる様子でした。しかし,鏡は真っ白,浴槽ヘリは硬そうなうろこ。エプロンは外してみると内部はキレイ。浴槽はなんとビス止め。
浴室の床の汚れは複合的なものです。石鹸カスが主であれば柔らかいです。しかし水あかやガラス質のスケールが主な成分だと大変です。今回のケースは後者だったようです。弟が長時間膝をついてケレンしていました。
おしゃれな鏡も再生。
こういう汚れを洗剤の力で柔らかくして,せめてMブラシで落とせたらと思います。バース君湿布とかすれば柔らかくなるかな。
想定時間を超えましたが何とかこぎつけ,Iさんに見てもらって喜んでもらえました。
トイレの水の出が悪いので,分解してストレーナにたまったごみを洗いました。1回ではだめで2回。こんなことも,自分の経験のため,そしてお客様のためにできれば収穫です。