先日エアコンクリーニングをご注文いただいた玉村町下之宮のS様邸の浴室クリーニングをさせていただきました。エアコンクリーニングの終了時に見せていただいてはいたのですが,真っ白な浴室でした。真っ白って,色調ではなく水あか+石鹸かすです。
壁床タイル張りですし,ご使用年数も経っているので,3時間以内でできるところまでということでお受けしました。Sさんも,以前に自分でやってみて傷を入れてしまったことがあるらしく,完全に取れないことがあっても仕方がないので,可能な範囲でやってみて下さいという控えめなご注文。
それでも,今回伺うと,「楽しみにしていました」と,期待もお持ちです。
面積的には1坪になるでしょうか。このごろの標準的なユニットバスの床面積よりコンパクトかもしれません。ですが窓側に出窓のように奥行きのある部分もあり,天井も高いので立体としてはボリュームがあります。
まずはケレン作業から始めました。というか,ほぼケレン作業でした。僕は主に3枚刃でタイル表面を,弟はポリカーボネイト刃でNIKKOの人工大理石浴槽表面を削りました。
洗剤を塗りたいドア回り,カラン周りは先に削り,BBクリーナーを塗布,カラン水あかは柔らかくなれば磨き洗いします。
周囲の壁が終わり,洗剤を塗り終われば床に入ります。今回は興味深い経験をしました。酸で洗った後にかなり粘性のある油分を感じるのです。弟は浴槽側のカランを洗ったガリガリ君が目詰まりしていました。床の方は,1発目にバース君を入れたのですが,期待していたほど落ちません。頼みのステンレスブラシでブラッシングしていくと,まだらに黒くなっていきます。
油分なんだからアルカリと思っても変化なし。漂白するといくらか薄くなるけれど対象は落ちていない様子。刃物もひっからず,付着している手触りは無し。アルカリ後,もう一度MADで洗ってもほぼ無反応。タイルにできているシミかなあ?それにしても滑る感じなので安全上の問題もあります。
この件は,終了予定時間も近いので漂白に入り始めた弟と並行して,ベストベット+Mブラシの最後の1工程で解決しました。シミのように感じた茶色もマッサージして行くと取れ,タイル本来の手触りが戻ってきました。アルカリで取れない油分に,スルファミン酸が反応したんだろうか。
ドアは厚手のガラスを使っていました。下部通風口やドア枠は濃い目の塩酸の力も借りて,ほとんど削り落す要領で。ガラスは磨けばさらに良いはず。こういうときはポリカや塩ビでなく,本物のガラスだとやりようがありますね。
弟の担当した,浴槽ヘリとカラン。
浴槽ヘリは,ここがすごいなと思って撮ったのですが,実際には手前側(ドアに近い部分でふたを置く位置?)の方が,ものすごく硬くて厚いかさぶたで,そこに時間をかけていましたね。
洗い場のカランと,分解洗浄した換気扇。
そういえば,ケレンの様子も撮っていました。霜の降りたフロントガラスを,とり残しなく刃物で削るような感じです。削り落した石鹸カスが床に降り積もっています。もちろんカランメッキはプラケレンです。
このあたりのタイル表面は,この石鹸カスを削るとキレイな光沢が戻ります。かえって腰上になっていくほど本来の水あかが見えてきます。水質により石鹸カスができやすく,うろこができる前に石鹸カスコーティングされてしまうのでしょう。
カンカンハウスで見つけて,高いので(笑 買ってしまったアロティーロング。見かけはアルミテープ織のスポンジ。さすがにガリガリ君のようにはいきません。今回のようなケースでは弱かったです。もっと水あかが柔らかくて素材も繊細な場合に使えるでしょうか。お気に入りになるか,出番のない選手になるか・・・。
ほぼ予定通り3時間で終了して,見ていただきます。Sさんは大歓声をあげて喜んでくださいました。お喜びの様子は,これまでの経験で一二を争う?興奮度でした。またお願いしたい,と余分のお気遣いまでいただいて撤収しました。
S様,再びのご注文と,私どものクリーニングへの高い評価をありがとうございます。
投稿者:N@上小鳥 |2013年3月12日 13:08
投稿者:ryo |2013年3月13日 07:13