逆V字を意識して
当然のことですが,エアコンクリーニングで熱交換器(エバポレーター)をしっかり洗うことは非常に重要です。ですが,エアコンクリーニング業者は悩みをかかえています。
それは,熱交換器の形状です。
最近のエアコンは,効率を良くするために熱交換器が逆V字型になっています。室内機本体を取り付けたままクリーニングする場合,逆V字の向こう側を洗うのが難しいのです。
これはパナソニックのホームページに出ていた写真ですが,室内機に組み込まれている熱交換器を真横から見るとこんな形です。左が室内側,右が壁側です。イメージしやすいように,シロッコファンを書き加えました。
この右の壁側の部分にも,ホコリや油分があるのですが,クリーニングでは水流を室内側から当てるわけですから,洗浄力には限界があります。
壱徹さんは,高圧洗浄機を使って動力噴霧機の2倍の水量と圧力で洗い流すという取り組みをしています。さらにホースを使ってノズルからの水流を逆V字の向こうに当てる工夫もされています。
当店は今までどおり動力噴霧機の最高圧力35キロで洗っていますが,心がけていることがあります。
それは,逆V字を意識して洗うことです。(当たり前ですね
通常洗浄ノズルは熱交換器の角度に対して垂直にします。それは手前の熱交換器には非常に有効ですが,逆V字の奥側にはほとんど水流が行きません。
しかし,ノズルをもっと起こして水平あるいはいくらか仰角に当てると,手前を通り越した水流が奥を洗うのです。こんな風に洗います。
奥まで水流が届いている様子は,熱交換器の外側左右の奥から来る溝の排水の量で分かります。
これを上から下までゆっくり進め,最後にノズルを上に向けてシロッコファンも直接洗ってやります。
これとセットでできると効果的なのは,やはり奥に直接水流を当てることです。
設置場所に天井までの高さがある場合は,かなり自由にノズルを向けられますので,向こう側のフィンを満遍なく洗ってやります。シロッコファンの後ろから洗剤成分とホコリの黒いカスが思ったより多く流れてきます。きれいな水になるまで十分流します。
これと,先ほどの水平洗浄を3セットぐらいやると,たいてい排水はキレイな水に変わります。
ある程度きれいになって来てから,奥の排水みぞを洗う気持ちでノズルを向けます。最後のカスが流れます。
この作業の難点は,かなり飛沫が飛ぶことです。顔にかかります。エコ洗剤でなければ難しいです。
僕の顔やメガネは汚れていますが,お客様のエアコンは,奥までキレイになりましたよ(^^)v
当店の公開中サイトは
2009年6月10日|コメント (0)|トラックバック (0)
カテゴリー:テクニック
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