メンテナンス考

メンテナンス考

昨日は半日オーダーメイドで「レンジフードとガスレンジ,出来ればシンク周りも」というご注文でした。半日オーダーメイドでできるのはだいたい2つぐらいのメニューです。今回はキッチン作業台人造大理石の漂白とシンク周りの汚れ落としまででした。残念ながら磨く時間は残りませんでした。

レンジフードもきれいでしたし,ガスレンジ周りのキッチンパネルもキレイ,ガスレンジ天板や魚焼きも良くお手入れされています。7年ほどお使いとのことでした。

それでもレンジフードのクリーニングのご依頼となったのは「におい」の問題だそうです。ご主人がここでたばこを吸うことも一つの要因らしいのですが,気になるにおいが取れないのだそうです。

確かに魚やお肉の焼けるにおいと煙草の煙の臭いは相性が悪いです。

さて今回のレンジフードは珍しい型でした。型式はありましたがメーカー名はありませんでした。目に見える部分はほぼ整流板で,上方手前両側に丸いパネル状の金属フィルターがあります。

メーカーはこう考えたのだと思います。
「従来のレンジフードは,フィルターだけでなく,拭きにくい箱の内側全体を手入れする必要があった。箱の内側を整流板でカバーしてしまえば,大きな面だけになり,お手入れしやすいだろう。」

こうして小さなフィルターと内側全体の整流板という作りになったのだと思います。

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表面の汚れを拭くことに限って言えば凹凸のない滑らかな面で,外して洗うフィルターも小さくてメンテナンスしやすいです。スイッチもいいですね。

ところが今回のように,中の汚れが原因でにおいの問題が発生すると,この設計があだになります。

汚れが発生させるにおいは,洗い流さないと抜けません。

比較的分解は分かりやすく,ビスの数は多くなりますが箱だけになりました。手前上部の整流板は片側リベット止めでした。天井部分はビス止めなので,作業中は外して洗います。

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左右の側面から入った気流は,幅5センチほどの空間を抜けて奥のシロッコファンに吸われ,ダクトへ排気されてゆきます。

油汚れは写真より強い印象でしたが,エコソフィ+リモネンの刷毛塗りの段階でかなり落ちていきます。今回はにおいもターゲットでしたので,仕上げにもう一度お湯に溶かしたリモネンで洗い流しました。こういうときに,においも抜ける植物性クリーナーは強い味方です。作業中もいいにおいだし。

パーツの方は弟が外で洗います。エコソフィにちょっとパワーを足して漬けながら洗います。

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そろそろ塗装が浮き始めています。このぐらいで1度リセットできてよかったと思います。


キレイな印象のレンジフードでしたが,分解組立てにちょっと時間を取られました。メンテナンスを考えると,レンジフードは普通の型がいいようです。フードの片側が壁なら,わざわざシロッコファンにせずプロペラ式もありだと思いますし。

ガスレンジはこんな感じです。

110825-ringe.jpg

お客様のお手入れが良かったので,ほぼ五徳と汁受け皿が標的でした。それでも天板を外して煙突やその周りをクリーニングし,バーナーを擦ってあります。

クリーニングが終わってお喜びの声とともにお支払いをいただき,吹き抜け窓のクリーニングのお見積り。ちょっと条件的に厳しく高めのお見積りとなりました。

お客様としては自分ができないから「とりあえずきれいになれば」という感じだと思うのですが,こちらとしてはお金をもらう以上きちんとした仕事を・・・となりこのあたりでギャップが出ますね。

一度きちんとクリーニングして,その次の年からは「ちょっときれいに」ができるようになると思います。数年たったガラスの,特に外側は「ちょっときれいに」は難しいと思います。

決して「出来るだけたくさんもらおう」と思ってはいません。結果がお客様にも,私どもにも満足になるようにと考えています。

K様,このたびは当店へのご指名,ありがとうございました。

2011年8月26日|コメント (0)トラックバック (0)

カテゴリー:思い, 日記

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