茶室の支度
曳家増改築後からときどき呼ばれます。茶室のお掃除です。
今回は冬の間に敷居などにたまった砂ぼこりを払い,炉を閉じて畳を替え,外側ガラス窓をキレイにします。
先回は入り口の木戸を洗ったのですが,今回はその敷居をお手入れしてみました。御影石を小叩きで仕上げて,面だけ磨いてあります。
なんとなく真鍮のレールから錆がにじんでいるのと,部分的に木の灰汁が感じられてすっきりしません。
銀酸でちょこっと洗うと,白黒の色彩が戻ります。試しに水だけで洗っても戻りました。しかしレール周りは水だけでは変わりません。レールの際だけ酸を使ってブラッシング。
写真で見るよりすっきり仕上ったと思います。
今回も縁側を洗ってみました。洗剤はピア+ピロキシー。ごく柔らかいブラシで洗剤を塗ります。杉の磨き丸太にも塗ってあげます。
今回よかったのはトレピカ。力を入れずに往復させるだけで,明らかに木肌の色が赤く変わります。表面の砂ぼこりが掻きだされるんでしょうね。杉板はいい感じで風雨による浮造りになっています。
コタタキとかウヅクリとか,工務店のGさんからここで教わって書きとってきた建築用語です。
ちょうどお手入れが終わったころGさん登場。「ちょうど良かった,来月の打ち合わせに行こう」と進行中の現場に案内されます。
山小屋風をイメージして改装中の納戸・トイレ・脱衣所・浴室・キッチン・リビング。ふんだんに無垢材が使われています。リビングの壁・天井には木曽檜15ミリ厚!板,養生に隠れている床は桜だそうです。
腰壁の上はグレーのボード。漆喰が塗られる部分です。
玄関壁は塗り直すけど,檜の柱は「真っ白にならない程度に洗ってほしい」ということで,トイレの檜張りは「ぬか袋で磨いてほしい」そうで,あとは一通り拭いて仕上げたい・・・。Gさん楽しそうです。
レンジフードに僕は初めて見るタイプが使われるようです。
養生のある状態での下見は気が楽ですが,この引き渡しは気を使いそうです。楽しみな気持ちと怖い気持ちが半々です。
2012年6月 1日|コメント (0)|トラックバック (0)
カテゴリー:日記
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