昨日は前橋市下細井町M様邸エアコン3台。さらに3台が順調に進めば伺いますという形で,ぬで島町H様邸エアコン1台。
まず最初に3台の設置状況を見せていただきます。広い間取りのお宅なので,エアコンの周りはかなり空いているのですが,脚立を立てる位置に置いてあるものがあり,まずは移動から。
ファンやモーターを外すとなると,右に左に脚立を移動して,外側から見ながら作業できると良いです。
一台目は霧ヶ峰の高級機。MSZ-Z63LS-W,2003年製。空気清浄機能が付いています。一目見て2時間かかりそうと思います。
10年前ぐらいからだと思いますが,エアコン室内機は天井側から吸気する割合が増えました。上の段右の写真を見ていただくと,正面側より天井側の方が汚れているのが分かると思います。
キッチンを含むリビングなので,油分を含んだ空気を循環させるため,全体にホコリが粘着質です。ご自身でメンテナンスされる場合でも,この程度になったものは洗剤に漬けて洗う必要があります。手袋使用,キッチンブリーチが効果的です。布巾の漂白洗浄ぐらいの濃さで良いと思います。
霧ヶ峰特有のモーター防水壁。ビスを外しただけだと外れません。爪の噛み合わせがあり,本体からちょっとこじるように外します。防水壁自体も分解できて,このぐらい汚れると他のパーツと一緒に弟に洗ってもらいます。組み立てる際に,モーターの配線の出る位置を間違わなければ,簡単に復元できます。
さて分解についてです。このお宅のエアコンは,一度エアコンクリーニングしてあるそうです。最初はお客様のお手入れの跡かと思ったのですが,3台とも同じなので,エアコンクリーニングの形跡だとわかりました。
特に下の段ですが,内部の送風カーブが,届く範囲で汚れを落としてあります。その先は水流もブラシもあたっていない場所です。これを想定して,さまざまな隙間ブラシを駆使して落としている業者もいると思います。
この汚れは直接の水流が当たれば簡単に取れますが,それでも残るものがあり,マイクロファイバーなどで擦り洗いします。
ファンがあると,当然ですがファンの両側も水流が当たらずに汚れが残ることがあります。
そして,上の段ですが,ファンがきれいなのにドレンパンのファン側にかなりのカビが見えています。先回のクリーニングではドレンパンを外していなかったことが分かります。
さらに,エアコンクリーニングですすぎが不十分だったか,お客様がエアコンスプレーを使ったかのどちらかが原因で,汚れが拡散している様子も見受けられます。残った洗浄成分がカビのエサになる感じです。
基盤やモーターを養生して洗う方法だと水圧も低めになり,すすぎも思いっきりできません。
いったんそれらすべてを外してガンガン洗うことに慣れると,養生して洗う方法には戻れません。
以上は,僕個人の所見です。
エアコンクリーニングでは分解が重要
ここでMさんに冷たいお茶をごちそうになりました。蒸し暑くなってきたので,水分補給は重要です。お気遣いありがとうございます。
ということで2台目に。後で聞いたら全く偶然に3台とも霧ヶ峰になったんだそうです。
2台目はMSZ-SJ28T-W,2006年製。
ルーバーモーター用の配線が見えます,モーターだけ外したのです。配線の仕方やその取り回しにもよるのですが,モーター部分でコネクタが外せる場合,それもありだと思います。
コネクタの部分を良く見ると抜け防止の細工があります。これを考えずに線だけ引っ張ると,コネクタではなく線が外れることがあります。気をつけましょう(照
3台目はさらに汚れが少なくなりました。そういえばご注文の際,最初は「3台目は見てもらってから」とおっしゃっていましたね。
MSZ-GX25F-W,1999年製。
こうして分解してみると,意外に汚れているのが分かります。やはりこれも洗って良かったですね。
霧ヶ峰は分解を考えた設計のエアコンで,個人的には好きです。モーターの取り付け方とドレンパイプの接続方法は素晴らしいです。
今回は3台ともルーバーが上下左右に動く作りで,ドレンパンに必ず3個のモーターがついていました。それがちょっと面倒だったです。
30分休憩をはさんで,3台を洗い終わったのが2時過ぎ。比較的順調です。
Mさんのお見送りを受けて撤収いたしました。冷えたサイダーは,この一区切りついたときに最高です。このたびはご利用ありがとうございました。
途中で工務店のGさんから電話が入り,「魚が届いたからどこかで渡せるかな?」。ご自宅が次の現場の途中になるので寄らせていただきました。銀だらの粕漬けです。
辛い日本酒に合わせてってことですね。
御馳走になります。
ぬで島町H様邸では,過去に2台のエアコンクリーニングをさせてもらっています。ナショナルのシンプルエアコンで,洗いやすい機種です。問題は珪藻土の壁面。
今回の対象は2階寝室のもので,「5年使っているから相当汚れているはず」とのこと。確かに先回のリビングのエアコンはかなり汚れていました。
しかし分解を始めると「洗う必要あるのかな?」とためらうほど。ドレンパンを外してぶら下げた状態でHさんに相談します。
結局,幼い娘さんのことを考えて「クリーニングするまでは使わない」って我慢してきたので,洗ってすっきりした気持ちで今日から使いたいということになりました。
ナショナル CS-227TB-W。
一応パーツを洗った弟からの報告。ファンを洗う時に戻り臭があったそうです。漂白剤がカビに効くときの独特の不快な臭い。
やはり洗って良かったですね。
僕の方は失敗しました。壁側にマスカを通して万全のつもりで洗ったのですが,普通に水が流れて壁を伝ってしまいました。同じ方法で午前の三菱などは完全防水できたのですが,そういえば一昨日のナショナルも普通に真中から漏れたなあ。
原因不明です。
左はオキシドール希釈液で全体をぼかしているところで,右が乾燥後です。
水筋はわずかに緑がかっているような気がします。弱アルカリの洗浄成分と珪藻土が反応したのか。
Hさんは,「大丈夫です。気になるようなら塗り直してもらいます」と言ってくださいましたが・・・
これは慎重さが欠けていた僕のミスです。申し訳ありませんでした。
こういうことを考えると,背抜きをして洗う方がいいのかなあ。でも壁を傷つけるリスクは増えます。この件は,今後に生かして同じ事故を起こさないようにしたいと思います。
H様,このたびもご利用ありがとございました。「またお願いします」というご挨拶はありがたかったです。
投稿者:管理人ryo |2012年7月 7日 19:34
投稿者:N@上小鳥 |2012年7月11日 21:15
投稿者:ryo |2012年7月14日 11:12