壁から落ちそうなエアコン

壁から落ちそうなエアコン

午前中のエアコンクリーニングは,伊勢崎市山王町T様からのご依頼。お電話でのお問い合わせでした。別の業者に頼んだそうなのですが,爪が硬くてカバーが外れない,固定のビスが抜けかかっているのでこれ以上作業を進められないということでクリーニングできなかったとのこと。

今月末に引っ越しなんだそうで,キレイにして持っていきたいということです。移設ができるか聞かれましたが,当店はそこまで対応しておりません。

メーカーをお尋ねすると「富士通」,しかも5年ほど前の機種とのこと。据え付け板のビスの件も,オーバーホールのように洗えるかどうかについても,2007年ごろの富士通ならうまくいくと思います。

見せていただくと哀れな状態で壁に付いています。富士通ゼネラルAS-E22S-W,2007年製です。

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コンクリート造の賃貸マンションですが,エアコン用の貫通穴がちょうどよい位置に開いているので,配管は室内機に隠れています。もっとも,貫通穴の室内側にも室外側にもエアコンパテがなかったです。引っ越しが決まっているのでそのままにしました。ドレンパイプも共用廊下の誘導溝でないところに導いてあり,エンボス床が苔で汚れています。

エアコンクリーニング業者も,化粧板が外れないのは別として,このまま帰るのはどんなもんでしょうか。「最初からこんなに外れていたんですか?」と聞くと,あまり覚えていないとおっしゃいます。今にも落ちてきそうですので,取り付け当初からではないはずです。

富士通ですし,男手2人なので,室内機を支えながらまずは全部パーツを外してしまいました。それが右上の状態です。

トグラーというのでしょうか,中空壁用のアンカーが使われていますが,アンカー自体が抜けています。上部2本とも同じ症状です。

石膏ボード用のアンカーを持っていったのですが,入りません。先がつぶれます。叩いてみると合板の鳴りがあります。試しにそのままビスを入れるとトルクがかかります。左下は,一つ内側の穴でボードを固定したところです。アンカーなしでしっかり固定しました。部屋全体なのか分かりませんが,石膏ボードの下地に合板が張ってあるんですね。

エアコンの取り付け業者は,ボードにはアンカーを使うべきと思って,たぶん下穴を開けてトグラーを差し込んだのでしょう。時にはアンカーを使わない設置業者もいますから,その点は良心的です。ですが合板の分で想定より厚い壁だったため,トグラーがアンカーとして働いていなかったのでしょう。設置のときには問題なかったものの,クリーニングに来た業者がフルカバーのきつい上部の爪を外そうと頑張ったら,トグラーごと抜けてきたという流れかと思います。

まあそんなわけで据え付け板も外して拭きましたし,壁面もキレイになりましたし,下部がごそっと降ろせる富士通製ですから,ほとんどオーバーホール的なクリーニングができたでしょう。

右下は動作確認中の室内機。きっちり収まりました。

いつも素晴らしいと思う富士通の設計。

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Fケーブル,センサー二つとアース線,ビスで固定しているドレンホースを外してから,熱交換器に固定している4本のビスを外すと写真左の状態でごっそり外れます。基盤やファンモーターさらにルーバーのモーターはボックスに組み込まれています。リモコン受信部の爪を外し,モーター軸固定の小さなビスを外し,接続している3本のビスを外せば,洗いたいバケット型のドレンパンとファンが外せます。何度やっても感心する設計。

外したパーツと熱交換器はこちら。

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50度のお湯をくださいとTさんにリモコンを設定してもらったのですが,給湯機側の問題でしょうか,もっと熱いお湯になっていたようです。ノズルのステンレス部分が熱かったです。指で確かめなかった僕が悪いのです。

ファンは浴室で洗うため,内側カーブのカビの落ち具合が見えにくかったようです。念入りに洗って洗剤を引き上げてから取り残しを発見。再洗いしました。

据え付け板のことがあり2時間半。今日も涼しく作業は快適。秋になってからのエアコンクリーニングはいいですね。

幼いお子さんがいてお引っ越し,大変だと思います。T様このたびはご利用ありがとうございました。

2012年10月24日|コメント (0)トラックバック (0)

カテゴリー:日記

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