コーナーエアコン
初めてコーナーエアコンのクリーニングをしました。型式はNational CS-PG32Y-Wです。ハウスクリーニング研究会の仲間によれば,小さな天吊のようなものでビスが多くて面倒だという意見と,簡単だという意見がありました。
やってみると,どちらも正しい意見だと思います。分解していくに当たり,相当数のビスを外していきますが,ちょうど業務用エアコンのように外し方が分かりやすいのです。今回は通常のエアコンクリーニングの倍近い金額で見積もっていましたので,あまり簡単にクリーニングできるようなら安くしなければと考えていましたが,分解しやすいけれども面倒ということで今後もこの料金で行きます。
今回のお客様の話では,「送風口の中央部から風がでていない」ということです。確かに中央と左右両側に分かれている左右からしか風を感じられません。冷風はでています。ファンも高速回転しています。先日やったエアコンのようにファンが目詰まりしている可能性があります。
分解してみると,ファンも熱交換器も満遍なく粘着性綿ボコリで覆われていました。
そして,クリーニングする立場で考えると,このエアコンの構造は問題があります。熱交換器がV字型で下が開放されておらず,そのV字の中にシロッコファンがあるのです。もしファンを外さずに洗うとファンから落ちたカスが,V字の中にたまり,洗い流せないのです。V字内部のファンの向こう側も気になります。
これはシロッコファンを外さなければなりませんね。
向かって左側にモーターとケースがあり,ケースはビスと爪で固定されていて,もう1本がケースをはさんで熱交換器を支えています。これらを外して熱交換器左側を5センチぐらい下げ,モーターとファンを抜きます。
洗うために熱交換器を固定しなければなりませんが,モーターを抜いたケースをもう一度戻して,それをはさんでビスを入れると元に戻ります。ケースが無いとビスが効きません。このあたりの作業から僕は家庭用エアコンより高くても仕方がないと考えました。
結局というか当然なのですが,内部の電装パーツを全て外し,室内機は支持金具と上の化粧板と熱交換器だけになりました。
文章で書き続けてもイメージがわかないでしょうから,画像を入れます。まずは本体外観と養生。
これは養生が難しいケースだと思います。熱交換器をぐるっと取り囲むように天井面から養生できればいいのですが,支持金具や配管があり隙間ができるのです。完璧には難しいので,室内壁面をしっかり養生してしまうことが大切ですね。今回は天カセ天吊用下受けのホッパーでいい感じでした。
次は,熱交換器の洗浄前後。
V字を下から見上げると。
この2枚の間に1センチでも間隔があるといいんですけどね。表面の汚れは奥に押し込まないように流し,ノズルが入る限りは,V字内部から外側に向かって流しました。今回も洗剤は第一部過炭酸塩溶液,第2部ピアで行きました。
やはり洗浄排水も載せておきましょう。過炭酸塩溶液での洗浄で,ぼろぼろとカスが落ちたところです。
外したパーツの一部。他にも風呂ふたに1枚分ありました。
右側がドレンパン,次がシロッコファンです。最高温度35度の天日乾燥で殺菌もばっちり♪
組み立て終わってスイッチを入れると,真ん中の送風口から勢いよく風がでてきます。部屋の真ん中の照明器具につるされていたガラス風鈴が涼しい音を鳴らします。「前はこういう風に風鈴が鳴っていたんですよね。」風流ですね。エアコンで冷たい風を出し,その風で風鈴を鳴らして涼を楽しむ。
というわけで,コーナーエアコンにも対応できます。
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2009年8月15日|コメント (0)|トラックバック (0)
カテゴリー:日記
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