苛性ソーダ

苛性ソーダ

初めて苛性ソーダの名前を知ったのはいつだったのか。たぶん20代でビルメン会社に勤めているころ,床を洗っているレストランのキッチンにダクト洗浄の業者が入って,使っているのが「苛性ソーダと高圧スチーム」と聞いたころだったか。

その後約20年経ち,ハウスクリーニングで必要に迫られ購入。それまで使っていた横浜油脂グリラーに較べて単価が安いので重宝しています。当店は単価が安く入手しやすいフレークを使っていますが,(まだ使ったことがないのですが)粒状のもののほうが扱いやすいはずです。

苛性というのは,水分を与えたときに発熱する性質のことを言っています。実際濃度を高くすると水温が高くなります。この性質を使って火力を使わずに高温を得るという使い方もされているのです。

苛性ソーダは正式には水酸化ナトリウムです。キッチンハイターの成分などには水酸化ナトリウムという言い方がされています。

いつか中国の「ダンボールを使った肉まん」というデマ報道で,苛性ソーダが悪者のように扱われました。いいか悪いかは別として,苛性ソーダは食品添加物として認められています。もちろんそれを含んだものを食べるというのではなく,食品加工の際に使うことが認められているんですね。

ハウスクリーニングでは,たんぱく質というか油分を分解する性質を利用するために使っているので,摂氏55度付近の温水に溶かし,それより上昇しない濃度範囲がベストと思います。温水の量に対してどのくらいフレークを入れるかは,実験してください。汚れの程度との兼ね合いもあるので,一概には言えず経験が生きてきます。

給湯器が使えるなら給湯器を使い,使えない場合はICコントロールヒーターで水温を上げます。60度ぐらいにして船に入れます。このとき,いったんお湯だけの状態で,浸かる部品を暖めると効果的です。

部品を浸けたまま苛性ソーダを入れると,フレークが当たったところだけ塗装が剥げるなんてこともあるので,暖めた部品を取り出し,温水だけにしてフレークを加えるほうが無難です。

さらに,はがした油分が再付着しないように,また洗い流しやすいように界面活性剤を添加します。当店はヤシのみ洗剤をぴゅーっと垂らします。55度の温水を使うこと,界面活性剤を添加することはハウスクリーニング起業塾で教わったことです。

この記事を書こうと思ったのは,近くに業務用の薬品卸があれば,そこで買うほうが安いということに気づいたからです。この写真にある苛性ソーダは,5,000円しません。25キロある事を考えると,末永く使える量です。

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ただ,保管には注意が必要です。この袋は紙のように見えますが裏側にビニール加工されており,その中のビニール袋にフレークが入っています。湿気厳禁なのです。

湿気を防げる密閉容器に入れ,プラスチックカップなどで小分け容器に補充して持ち運ぶのが良いでしょう。

苛性ソーダは危険な薬品です。溶かした温水が皮膚に付着したのをそのままにするとやけどのように皮膚がただれ,さらにひどくなると表皮が溶けます。皮膚が失われた部分の痛々しさは,見るだけでもぞっとします。そうはいっても,油脂と苛性ソーダで出来上がるのが石鹸です。使用上の危険を知った上で使えば,油汚れと石鹸カスを退治するのにとても便利な薬品なのです。

 

当店の公開中サイトは

エアコンクリーニング高崎

群馬県高崎市のハウスクリーニング専門店

群馬県高崎市のハウスクリーニング専門店リニューアル中

 

2009年9月25日|コメント (0)トラックバック (0)

カテゴリー:洗剤

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