ビルメンフェア2010雑感
先日,浜松町で開かれたビルメンフェアに行ってみました。地元の群馬県では前橋市でも小規模なビルメンフェアが開催されますが,顔を出したことはなく,ビルメンフェアについて個人的には初参加です。
群馬ではハウスクリーニング関係の機材・洗剤の取り扱いは心細いです。地元の清掃資材の販売店(あえて名前は出しません)は前橋にあり,時に買い物に寄りますが,ハウスクリーニングへの理解はまだ低いと感じています。これは大変偏った感じ方であることを前提としてお聞きいただきたいのですが「ニイタカブリーチがありますか?」と電話したら,営業マンが知らなかったのです。しかし,ベストベットもありますし,強力カーペットシャンプーもあります。愛用のアプソンのマイクロファバークロスもここで買ったのです。ハウスクリーナーが使うとは知らず,いいものが入っているのです。
今回のビルメンフェアについては,ハウスクリーニング研究会のホープ(と僕が感じている)中島さんが3月からアナウンスされていて,「これは行かねば」と感じていたのです。というのも,従来の大規模現場対象の洗剤,機材,道具だけではなく,ハウスクリーニングに直結する資材を扱うメーカーが増えているという感触があったからです。
一昔前なら,水あかや蓄積したミネラルを強力な酸で洗い,中和してくださいというのが定番だったと思います。勢い,濃いノウハウを持つビルメンしか対応できない汚れという扱いになり,水あか関係は「落ちないもの」として扱われる傾向にありました。(訂正:あったと思います。)
ですが,今回参加したビルメンフェアでは,金属部分に塗布して時間をかけて水あかを落とす酸性洗剤をなんと「つやげん」が提供しているのです。もちろん他のメーカーも様々な酸性洗剤を出品していました。ですが,僕の中ではビルメン対象メーカーの象徴と感じていたつやげんが,漬け置き出来る酸性洗剤を商品化していたのに時代の変化を感じたのです。
もうひとつはマイクロファイバー商品です。手作業で使うクロス,ホルダーに装着して使うパッド,ポリッシャーパッドなど様々な形態のものが,多くのメーカーで商品化されていました。マイクロファイバーは本当に不思議な力があります。柔らかく,対象に傷つけずに汚れだけかき落とします。落としたい汚れに効く弱めの洗剤,柔らかめのブラシ,そしてマイクロファイバーで質の高いハウスクリーニングが可能だと思います。個人的にはラバーメイドのマイクロファイバー商品がステキでした。こういうアイテムを使ってお掃除すれば「プロは違うわ!」とアピールできる気がしたのです。
こうして,ビルメン対象の展示会で,使う人のセンスさえあれば,ハウスクリーニングはかなり均一のレベルに到達しそうな印象を受けたのでした。
これは完全に身びいきの情報ですが,SMSジャパンというメーカーで,大理石の研磨実演をしていました。なぜか実演していたのが中島さんです。知人なので,やっている横で忌憚なく質問できるのが最高にうれしくまた充実しています。必要なのは3種類のコンパウンドと白パッド,そしてポリッシャーです。範囲が狭ければハンドポリッシャー,大きめなら通常のフロアポリッシャーで良いのです。1万円にならない金額で3種のコンパウンドを購入でき,100平米施工できるそうです。これなら弱小店でもとりあえず参入できます。
この施工方法の利点は,水の使用量が少ないことです。ポリッシャーが楽に回転できるように水を補給するという感じで,キャニオンスプレーでOK城北です。キッチンの天板人工大理石と玄関天然大理石を磨いてお客さん大感激なんて,ハウスクリーナー冥利に尽きます。やったこともないのに想像してほくそ笑む。こういうのを「タヌキの皮算用」というのでしょうね。
SMSジャパンの隣で「エコソフィ」が紹介されていました。こちらも研究会メンバーの小山さんが紹介して下さったもので,自然素材から驚異的な洗浄力を引き出している洗剤です。ハウスクリーニングの現場ではもちろん,我が家ではキッチンでスプレー容器に入れて日常利用しています。匂いが松脂的なのが常識破りです。
ハウスクリーニング研究会と,メンバーの利他的な情報提供ありがたし。
群馬県人御用達の高崎線と山手線で浜松町に降り立った僕でありますが,2時間超の電車内で井上靖の「しろばんば」を読みました。(もちろん途中までです。速読ではないので。)井上靖は恩師ご推薦の作家です。実際僕も好きな作家です。普段は田舎屋敷の片隅にある蔵の2階に住む主人公洪作が,両親の住む地方都市に出かけるあたりを読むと,まるで現在の自分のようです。蒸気機関車はいまの新幹線の扱いです。群馬の田舎で少年時代を過ごした僕は,この小説の情景が目に浮かびます。
決して都会人と同じレベルに到達できないだろうと感じつつ,毎日背伸びしているのです。
2010年11月23日|コメント (2)|トラックバック (0)
カテゴリー:思い
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コメント (2)
しろばんば・・・
ワタシが初めて読んだ小説です。w
投稿者:ドサ健 |2010年11月29日 20:40
ドサ健さん,意外なコメントありがとうございます。たとえば読書感想文の宿題だったのでしょうか。「しろばんば」は小説としては地味な作品だと思います。僕は作家「井上靖」で読んだ(選んだ)本です。
今回は,書棚に在庫している数少ない単行本から選んで持参したものです。(蔵書を作る趣味がないので,たまたまあったという感じです。)それがこんなピンポイントのコメントにつながるとは・・・驚きです。
初めて読んだ小説は?思い出せません。本を読む喜びを感じたのは「さとるのじてんしゃ」という童話だということははっきり覚えています。小学校の低学年でした。
読んだ本の話や好きな作家の話というのもまた,楽しいですね。
エアコンについての当ブログの記事は,ドサ健さんの突っ込み覚悟で書いていますので,その方面も遠慮なくお願いいたします。
投稿者:ryo |2010年11月29日 21:15